- 1. 1. 序論:AI画像生成における「アナログ回帰」とillustrious_pencil-XLの位置づけ
- 1.1. 1.1 モデルの基本分類とライセンス
- 1.2. 1.2 "Illustrious" の系譜とPony系との差異
- 2. 2. 技術的詳細調査:詳細なマージレシピとアーキテクチャの解析
- 2.1. 2.1 sd-mecha による高度なマージ演算
- 2.2. 2.2 主要コンポーネントモデルの役割
- 2.3. 2.3 バージョン更新履歴と進化の軌跡
- 3. 3. 推奨設定と操作パラメータの最適解
- 3.1. 3.1 サンプラーとステップ数
- 3.2. 3.2 CFGスケール(Guidance Scale)
- 3.3. 3.3 クリップスキップ (Clip Skip)
- 3.4. 3.4 解像度とアップスケーリング
- 4. 4. プロンプトエンジニアリングの理論と実践
- 4.1. 4.1 プロンプト構造の黄金比
- 4.1.1. 品質タグの選定
- 4.2. 4.2 ネガティブプロンプトの哲学
- 5. 5. エコシステムにおけるトレンド評価とバズる作品の分析
- 5.1. 5.1 「不完全さ」への渇望 (The Craving for Imperfection)
- 5.2. 5.2 ユーザー評価とコミュニティの反応
- 5.3. 5.3 補助LoRAの活用戦略
- 6. 6. 実証プロジェクト:綾波レイによる「トレンド融合」プロンプトの作成
- 6.1. 6.1 コンセプト設計
- 6.2. 6.2 プロンプト構成案 (LoRAなし)
- 6.3. 6.3 プロンプトの解説と意図
- 7. 7. 結論と今後の展望
- 8. 引用文献
1. 序論:AI画像生成における「アナログ回帰」とillustrious_pencil-XLの位置づけ
2025年から2026年にかけてのAI画像生成、特にアニメ・イラストレーション領域における最大のトレンドの一つは、過剰に洗練された「デジタル的な完璧さ」からの脱却である。Stable Diffusion XL (SDXL) の登場以降、初期のモデル群が追求した写実的なライティングやプラスチックのような肌の質感(いわゆる「AI Gloss」)に対し、クリエイターや鑑賞者は「人間的な揺らぎ」や「伝統的な画材の質感」を求めるようになった。この文脈において、illustrious_pencil-XL v3.2.0(Civitai ID: 838773@1425904)は、極めて重要な位置を占めるチェックポイントモデルとして浮上している。
本モデルは、開発者 bluepen5805 によって公開された、Stable Diffusion XL ベースのマージモデルである。その名称が示す通り、「鉛筆(Pencil)」によるドローイングやスケッチの質感を、現代的なアニメ美学と融合させることに特化している。特筆すべきは、単なる画風フィルターのような浅い適用ではなく、モデルの深層学習レベルで「線の強弱」「紙のテクスチャ」「不完全な塗りの美学」を再現しようと試みている点にある。これは、SDXLの強力な意味理解能力(Semantic Understanding)と、特定の画風に特化したLoRAやファインチューニングモデルの特性を、高度なマージ技術によって結合させることで実現されている。
本報告書では、提供されたリサーチ資料に基づき、illustrious_pencil-XL v3.2.0の技術的詳細、推奨設定、トレンド評価を網羅的に分析する。さらに、ユーザーの具体的な要求に応じ、人気キャラクター「綾波レイ」を題材とした、SNSで強い求心力を持つ「トレンド融合型」プロンプトの設計を行う。
1.1 モデルの基本分類とライセンス
本モデルのアイデンティティを理解する上で、以下の基本属性は不可欠な前提知識となる。
| 属性 | 詳細 |
|---|---|
| モデル名 | illustrious_pencil-XL |
| バージョン | v3.2.0 |
| ベースモデル | SDXL 1.0 / Illustrious-XL v1.0 |
| 開発者 | bluepen5805 |
| 公開プラットフォーム | Civitai, Hugging Face, Tensor.Art |
| ライセンス | Fair AI Public License 1.0-SD |
| 主な特徴 | 鉛筆画風、スケッチテイスト、 2.5D、高解像度対応 |
特筆すべきは、採用されているライセンス「Fair AI Public License 1.0-SD」である1。このライセンスは、生成された画像に対する制限を課さない一方で、このモデルをベースに新たなマージモデルを作成・公開する者に対し、「マージレシピ(配合)の共有」を義務付けている("You MUST share the merge recipe")。この条項により、illustrious_pencil-XLはオープンソースの精神を強く継承しており、後述する詳細な技術解析が可能となっている背景には、この透明性の高いライセンス形態がある。
1.2 "Illustrious" の系譜とPony系との差異
現在のアニメ系SDXLモデルのエコシステムは、大きく分けて「Pony Diffusion系」と「Illustrious系」の二大派閥に分かれている3。Pony系がDanbooruタグによるプロンプト順守性能とNSFWコンテンツへの適応力を極端に高める一方で、画風が均質化しやすい(いわゆる「Pony顔」)という課題を抱えているのに対し、Illustrious系は「画風の多様性」と「アーティスティックな表現力」に重きを置いている。
illustrious_pencil-XLは、このIllustriousの系譜に属しており、特に「線画の魅力」を最大限に引き出す派生モデルである。ユーザーレビューやコミュニティの反応2からは、Pony系モデルで見られるような過剰な性的強調や、不自然な人体構造の破綻(「big oppai」や「watermark」の混入)を避けつつ、より芸術的で落ち着いた出力を好む層から強い支持を得ていることが読み取れる。
2. 技術的詳細調査:詳細なマージレシピとアーキテクチャの解析
illustrious_pencil-XL v3.2.0 の「鉛筆画」という独自の質感は、魔法のように生まれたものではなく、計算され尽くしたチェックポイントマージの結果である。開発者 bluepen5805 は、Hugging Face 上でその詳細なレシピを公開している4。ここでは、そのレシピを解剖し、なぜこのモデルがこれほどユニークな出力特性を持つのかを技術的に論じる。
2.1 sd-mecha による高度なマージ演算
本モデルのマージには、従来の単純な加重平均(Weighted Sum)ではなく、ComfyUI向けの拡張機能である sd-mecha が使用されている4。sd-mechaは、モデルの重みデータをグラフベースで処理し、より複雑な演算(差分抽出やコサイン類似度に基づく加算など)を可能にするツールである。
以下は、v3.2.0の構築に使用された主要なマージステップと、その技術的意図の分析である。
| ステップ | 使用モデル (Input) | 演算方式 (Operation) | アルファ値 (Alpha) | 技術的意図・分析 |
|---|---|---|---|---|
| 1. 基盤構築 | illustrious_pencil-XL v3.1.0 Obsession (Illustrious-XL) v3.0 NoobAI-XL (NAI-XL) | train_difference | 0.85 | 前バージョンの継承と知識注入。 v3.1.0をベースとしつつ、Obsession(安定した人体描写で定評がある5)と NoobAI-XL(圧倒的な概念知識を持つ)の差分を85%適用。 これにより、スケッチの画風を維持しつつ、プロンプト理解力をNoobAIレベルまで引き上げている。 |
| 2. 画風調整A | LibrasIllustriousXL v3.0 | add_cosine_a | 0.01 | 微細なニュアンスの付加。 0.01という極めて低い値でのコサイン加算は、モデルの「味付け」に近い。 Librasの持つ特定の描画特性(おそらく柔らかさや光の表現)を隠し味として加えている。 |
| 3. 画風調整B | Addillustri v4.0 | add_cosine_a | 0.1 | 鮮やかさの調整。 Addillustriは色彩や構図の強化に使われることが多く、 鉛筆画といえども完全に彩度を落とさないためのバランス調整と考えられる。 |
| 4. テクスチャ強化 | Raehoshi illust XL v3.0 | train_difference | 1.0 | 決定的な質感の付与。 Raehoshiモデルとの差分を「100% (1.0)」適用している点は注目に値する。 これが本モデルの「Pencil」たる所以、すなわち鉛筆のタッチやハッチングの質感を 決定づけている核となる操作である5。 |
| 5. 最終調整 | ONE FOR ALL «Anime» v.IL_♡ | add_cosine_a / b | 0.05 / 0.4 | 汎用性の確保。複数の画風に対応するための調整。 |
2.2 主要コンポーネントモデルの役割
マージに使用された各モデルは、それぞれ特定の役割を担っている。これらを理解することで、ユーザーはどのようなプロンプトが通りやすいかを予測できる。
- NoobAI-XL (NAI-XL) Epsilon-pred 1.1:
現在のSDXLアニメモデル界における「賢者」とも言えるモデル。Danbooruタグに対する反応が極めて正確であり、これをマージに組み込むことで、illustrious_pencil-XLは複雑な衣装やポーズ指定(例:「holding hands」「school uniform」6)に対して高い順守性能を発揮する。 - Obsession (Illustrious-XL) v3.0:
解剖学的正確さ(Anatomy)に強みを持つ。スケッチスタイルは崩れやすさが魅力でもあるが、骨格まで崩れてはただの低品質画像となる。ObsessionのDNAが、デッサンの狂いを防いでいる。 - Raehoshi illust XL v3.0:
イラストレーション特化モデル。前述の通り、このモデルからの差分抽出が、v3.2.0における「手描き感」の主要因となっている。
2.3 バージョン更新履歴と進化の軌跡
CivitaiおよびHugging Faceの履歴7を遡ると、本モデルの急速な進化が見て取れる。
- v1.0 - v2.0: 初期の実験段階。基本的なSDXLモデルにスケッチ風LoRAを焼き込んだような挙動。
- v3.0 - v3.1: マージ手法の洗練。この段階で illustrious_pencil というブランドが確立された。
- v3.2.0 (最新): sd-mecha を本格導入し、NoobAIなどの最新トレンドモデルを統合。特に2025年2月のアップデート2により、高解像度(2048x2048)での生成耐性が向上したとされる。これは、SDXLのネイティブ解像度(1024x1024)を超える生成を行っても、破綻しにくくなったことを意味する。
3. 推奨設定と操作パラメータの最適解
illustrious_pencil-XL v3.2.0 は「鉛筆画」という特殊なテクスチャを持つため、一般的なSDXLアニメモデル(Ponyなど)の設定をそのまま流用すると、意図した結果が得られない場合がある。提供された資料1に基づき、最も「らしい」出力を得るための設定を以下に定義する。
3.1 サンプラーとステップ数
- 推奨サンプラー: Euler a (Euler Ancestral)
- 理由: Euler a は、生成プロセスに常にノイズを注入し続ける非収束型のサンプラーである。通常のモデルでは、これが細部のブレにつながるとして嫌われることもあるが、illustrious_pencil-XLにおいては、この揺らぎが「鉛筆の不規則な粒子感」や「ラフなタッチ」としてプラスに作用する。資料9でも「Euler a is arguably the best sampler for Illustrious XL」と明言されている。
- 代替案: DPM++ 2M Karras
- より整った、清書されたようなイラストを出したい場合はこちらを選択する。ただし、鉛筆のザラつきは幾分抑制される。
- ステップ数: 20 ~ 30
- Euler a の場合、ステップ数を上げすぎると画像が変化し続けるため、20-25付近で止めるのが、ラフさと描き込みのバランスが良い。
3.2 CFGスケール(Guidance Scale)
- 最適値: 4.0 ~ 5.5
- 重要性: ここが最大の落とし穴である。Pony系ではCFG 7.0以上が常識だが、Illustrious系、特にこのpencilモデルでは、CFGを高くしすぎると(7.5以上)、線が太くなりすぎたり、コントラストが強すぎて「焼き付いた(fried)」ような画像になったりする9。
- CFG 4.0 は、プロンプトの指示に従いつつも、モデルの持つ「画風の潜在的な揺らぎ」を許容するスイートスポットである。ユーザーレビュー2でも「CFG: 4」が推奨設定として挙げられている。
3.3 クリップスキップ (Clip Skip)
- 設定: 2
- Illustrious系はDanbooruタグの解釈において、Clip Skip 2を前提に学習されている9。これを1に設定すると、プロンプトの解釈が過敏になりすぎ、また画風が写実寄りにシフトしてしまうリスクがある。
3.4 解像度とアップスケーリング
- 基本解像度: 896x1152 (縦長), 1024x1024 (正方形), 1152x896 (横長)
- アップスケーラー:
- 推奨: 4x-UltraSharp または Dat-2
- 非推奨: R-ESRGAN 4x+ Anime6B
- 理由: Anime6Bはノイズ除去(Denoising)の効果が強く、せっかくの鉛筆のタッチや紙の質感を「ノイズ」と誤認してツルツルに塗りつぶしてしまう恐れがある。テクスチャを保持するUltraSharp系が望ましい。
4. プロンプトエンジニアリングの理論と実践
Illustrious系モデルの最大の特徴は、自然言語(Natural Language Prompts: NLP)とDanbooruタグのハイブリッド運用が可能である点だ9。しかし、漫然と混ぜるだけでは効果が薄い。
4.1 プロンプト構造の黄金比
以下の構造が、v3.2.0において最も安定した出力を生む。
- 品質タグ (Quality Tags)
- 主題・キャラクター (Subject)
- 画風・媒体指定 (Medium/Style)
- 詳細描写 (Details)
- 環境・背景 (Environment)
品質タグの選定
Pony系のような score_99 は不要であり、効果も限定的である。代わりに以下の単語を使用する。
- 必須: masterpiece, best quality
- 推奨: absurdres(超高解像度)、newest(最新の画風へのバイアス)、highres
- Pencil特化: sketch, traditional media, monochrome(必要に応じて)
4.2 ネガティブプロンプトの哲学
開発者は「ネガティブプロンプトは不要(No Negative Prompt required)」としているが、同時に「効果的である(But it's definitely effective)」とも述べている2。
illustrious_pencil-XLにおいては、SD1.5時代のような長大な「呪文(easynegativeなど)」は画風を阻害する可能性がある。必要最低限の要素を否定することが重要である。
- 推奨ネガティブ:
lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, worst quality, low quality, normal quality, jpeg artifacts, signature, watermark, username, blurry - 解説: 特に 3d, render, cgi などをネガティブに入れることで、鉛筆画の質感を際立たせることができる。
5. エコシステムにおけるトレンド評価とバズる作品の分析
2025年のAIアートシーンにおいて、illustrious_pencil-XLのようなモデルが注目される背景には、明確なトレンドの変化がある。
5.1 「不完全さ」への渇望 (The Craving for Imperfection)
SNS(X/Twitter, Instagram)では、あまりに完璧すぎるAI画像に対する「飽き」が観測されている。これを背景に、以下の要素を持つ作品が「バズる」傾向にある11。
- アナログ・シミュレーション: 紙の繊維、インクの滲み、鉛筆の走り書き跡など、物理的な痕跡を感じさせる作品。
- 未完成の美 (Unfinished Beauty): 塗り残しや、ラフな線画と一部だけ着色された「パートカラー(Selective Coloring)」の対比。
- 感情的な照明: 写実的なライティングではなく、心象風景を反映したドラマチックな光。
5.2 ユーザー評価とコミュニティの反応
CivitaiやRedditでの評価は「圧倒的に肯定的(Overwhelmingly Positive)」である2。
- 肯定的意見: 「短いプロンプトでも許容範囲の画像が出る」「NoobAIのような過剰な性的強調がない」「コントラストや彩度が独特で、雰囲気がある(strange feeling in a good way)」2。
- 使用上の注意: 一部のユーザーからは、コントラストが強すぎると感じる場合があるとの報告がある。これは前述のマージによるダイナミックレンジの特性であり、プロンプトで soft lighting や pastel colors を指定することで緩和可能である。
5.3 補助LoRAの活用戦略
本モデルはそれ単体で強力なスタイルを持つため、強いスタイルのLoRA(例えばアニメ塗りLoRAなど)を混ぜると良さが相殺される。相性が良いのは「質感」を足すLoRAである。
- 推奨LoRA:
- Paper Texture / Parchment LoRA: 背景に紙の質感を足す。SDXL用のものであれば概ね動作する13。
- Sketch Style XL LoRA: 鉛筆感をさらにブーストしたい場合に使用。重みは0.3〜0.5程度に留める14。
- 注意: Pony V6専用のLoRAは、Clipエンコーダーの学習方法が異なるため、illustrious系では正常に動作しないことが多い。必ず「SDXL 1.0」または「Illustrious」対応のLoRAを選ぶこと15。
6. 実証プロジェクト:綾波レイによる「トレンド融合」プロンプトの作成
本セクションでは、ユーザーからの具体的なリクエストである「綾波レイ」の描画プロンプトを作成する。ここでは、単なるキャラクターの再現に留まらず、2025年のトレンドである「サイバーパンク・ストリートウェア」と「アナログ・スケッチ」の融合(Mix-Media Aesthetics)を狙う。
6.1 コンセプト設計
- キャラクター: 綾波レイ(新世紀エヴァンゲリオン)
- トレンド要素:
- Streetwear Cyberpunk: 従来のプラグスーツではなく、透明素材やネオン要素を取り入れたストリートファッション17。
- Sketch x Neon: 鉛筆画のベースに対し、目やネオンサインのみが発光しているような視覚的コントラスト。
- SNS映え構図: ダッチアングル(斜めの構図)や魚眼レンズ効果によるダイナミズム。
6.2 プロンプト構成案 (LoRAなし)
以下のプロンプトは、illustrious_pencil-XL v3.2.0 の特性(CFG 4.0, Euler a)に合わせて最適化されている。
ポジティブプロンプト:
[品質・画風指定]
masterpiece, best quality, absurdres, newest, (illustrious style:1.2), (pencil sketch:1.3), (graphite medium), (rough lines, messy sketch:1.1), mixed media,
[キャラクター定義]
1girl, rei ayanami, neon genesis evangelion, (glowing red eyes:1.2), short light blue hair, stoic expression, looking at viewer,
[衣装・ファッション(トレンド融合)]
[Outfit Fusion]: wearing transparent holographic vinyl jacket over white plugsuit, streetwear fashion, oversized hood, cybernetic chokers, bandages on arm, high-top sneakers,
[環境・構図]
[Environment & Composition]: neo-tokyo cyberpunk alleyway, heavy rain, night, vivid neon signage (pink and blue lights), reflection on wet ground, (dutch angle:1.2), (fisheye lens effect:0.5), dynamic pose, floating debris,
[技法・エフェクト]
****: sketch with selective coloring, cross-hatching shadows, vibrant neon rim lighting against monochrome sketch background, chromatic aberration, raytracing, high contrast, aesthetic, emotional.
ネガティブプロンプト:
(worst quality, low quality:1.4), lowres, (photorealistic:1.2), 3d, cgi, plastic skin, smooth rendering, clean lines, vector art, bad anatomy, bad hands, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, signature, watermark, username, blur, text, error, flat color.


6.3 プロンプトの解説と意図
- (pencil sketch:1.3) & (photorealistic:1.2)(Negative):
モデルのデフォルト設定である鉛筆画風を強制的に引き出し、SDXLが陥りがちな写実化を強力に抑制する。 - sketch with selective coloring:
「一部着色」を指定することで、鉛筆のモノクロームの世界に、綾波レイの赤い瞳やネオンの光だけが鮮やかに浮かび上がる効果を狙う。これはSNSのタイムラインでスクロールの手を止めさせる(Scroll-stopping)効果が高い。 - transparent holographic vinyl jacket:
プラグスーツという記号を残しつつ、ストリートファッションの要素(透明なビニール素材)を重ねることで、既存のファンアートとの差別化を図る。Illustrious系モデルは素材感の描き分けに優れているため、ビニールの光沢と鉛筆のザラつきの対比が美しく表現されるはずである。
7. 結論と今後の展望
illustrious_pencil-XL v3.2.0 の調査を通じて明らかになったのは、このモデルが単なる「アニメ絵生成器」ではなく、「デジタルでアナログを再構築する試み」の結晶であるという事実だ。高度なマージ技術(sd-mecha)によって、NoobAIの知性とRaehoshiの感性を融合させたこのモデルは、プロンプトエンジニアリング次第で、従来のAIアートの枠を超えた表現を可能にする。
特に、推奨設定(Euler a, CFG 4.0)を守り、品質タグと画風タグを適切に組み合わせることで、クリエイターは「AI特有のツルツルした質感」から解放され、より温かみのある、あるいはよりエッジの効いた作品を生み出すことができる。2025年のトレンドである「不完全性の美学」において、本モデルは強力な武器となるだろう。
今後の展望として、この「Pencil」系列がさらに進化し、水彩(Watercolor)や油彩(Oil Painting)といった他の伝統的画材のシミュレーションへと派生していく可能性が高い。ユーザーにとっては、現在のv3.2.0を使いこなすことが、これからのAIアートの表現幅を広げるための重要なステップとなることは間違いない。
引用文献
- illustrious_pencil-XL - v3.2.0 | Stable Diffusion Model - CHECKPOINT | Tensor.Art, 1月 21, 2026にアクセス、 https://tensor.art/models/831359386485185687
- illustrious_pencil-XL - v3.2.0 | Illustrious Checkpoint - Civitai, 1月 21, 2026にアクセス、 https://civitai.com/models/838773/illustriouspencil-xl
- What's with all the hype around Illustrious XL? The best prompt adherence of any SDXL anime model? : r/StableDiffusion - Reddit, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.reddit.com/r/StableDiffusion/comments/1g2zmwv/whats_with_all_the_hype_around_illustrious_xl_the/
- Create illustrious_pencil-XL-v3.2.0.md - Hugging Face, 1月 21, 2026にアクセス、 https://huggingface.co/bluepen5805/illustrious_pencil-XL/commit/61924a4798f738b33ca7d97f79ff2686113ba5fd
- illustrious_pencil-XL-v3.2.0.md - Hugging Face, 1月 21, 2026にアクセス、 https://huggingface.co/bluepen5805/illustrious_pencil-XL/blob/main/illustrious_pencil-XL-v3.2.0.md
- The Ultimate Guide - Illustrious XL 2.0 created with SeaArt AI, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.seaart.ai/articleDetail/cvdosb5e878c73c7ipig
- Commits · bluepen5805/illustrious_pencil-XL - Hugging Face, 1月 21, 2026にアクセス、 https://huggingface.co/bluepen5805/illustrious_pencil-XL/commits/main
- bluepen5805/illustrious_pencil-XL at main - Hugging Face, 1月 21, 2026にアクセス、 https://huggingface.co/bluepen5805/illustrious_pencil-XL/tree/main
- Illustrious XL v2.0 Update And User Guide created with SeaArt AI, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.seaart.ai/articleDetail/cvceb6le878c73bckfig
- Best settings for Illustrious? : r/StableDiffusion - Reddit, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.reddit.com/r/StableDiffusion/comments/1kcegue/best_settings_for_illustrious/
- Trending AI Art Styles for Social Media in 2025, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.aiartkingdom.com/post/ai-art-styles-for-social-media
- The Anime Aesthetic: Top Series Shaping Wall Art Trends in 2025 - Oreate AI Blog, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.oreateai.com/blog/the-anime-aesthetic-top-series-shaping-wall-art-trends-in-2025/860bb93ce5e0f00cac634af888176b29
- ParchartXL - SDXL style LoRA for a great parchment texture and overopinionated illustration style : r/StableDiffusion - Reddit, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.reddit.com/r/StableDiffusion/comments/16d1kwk/parchartxl_sdxl_style_lora_for_a_great_parchment/
- Linaqruf/sketch-style-xl-lora - Hugging Face, 1月 21, 2026にアクセス、 https://huggingface.co/Linaqruf/sketch-style-xl-lora
- Does it matter if you use an "Illustrious" trained Lora with a model other than Illustrious? : r/civitai - Reddit, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.reddit.com/r/civitai/comments/1le8b6j/does_it_matter_if_you_use_an_illustrious_trained/
- Is it possible to use SDXL LoRAs with Illustrious models? : r/StableDiffusion - Reddit, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.reddit.com/r/StableDiffusion/comments/1iwmrzi/is_it_possible_to_use_sdxl_loras_with_illustrious/
- Rei Ayanami in Highly Detailed Evangelion Suit - AI Image Gallery - Diffus, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.diffus.me/gallery/rei-ayanami-in-highly-detailed-evangelion-suit-animerge-v2-2-yoru
- Cyberpunk Boy Neon Poster with Gemini AI | Futuristic Aesthetic #aiart #geminiai - YouTube, 1月 21, 2026にアクセス、 https://www.youtube.com/shorts/shQRxFw1jFo

