はじめに

AI画像生成の世界に足を踏み入れたものの「なんか作った画像がイマイチ…」なんて経験はありませんか?
例えば、料理の画像をAI生成で作ってみても「なんとなく不味そう…」「実物より美味しく見えない…」といった悩みはありませんか?

実はそれ、あなたのセンスが悪いわけでも、AIの性能が低いわけでもありません。
原因はたった一つ、「プロンプト(指示文)」にあることが多いのです。

今回は、「不味そうに見える料理画像を、いかに美味しそうに見せるか」という挑戦をしました。

この記事を読めば、あなたのAI料理画像は、一瞬で食欲をそそるプロ級の仕上がりに大変身すること間違いなし!
さあ、一緒にAI画像生成の魔法を解き明かし、どんな料理にも使える「究極の料理プロンプト」を手に入れましょう。


第1章:挑戦の始まり──五感を刺激するプロンプトの重要性

今回の挑戦は、一枚の画像から始まりました。

ユーザー

AI画像生成、やってみたんですけど、なんかこう…
「美味しそう!」って画像にならなくて…
悩んでいたんです。

ユーザー

これを何とか「美味しそう」にしたいんですけど、どう指示したらいいか分からなくて。

AI

ご安心ください。
プロンプトを工夫することで、食欲をそそるような魅力的な料理の画像を作成できますよ!

AI

まず重要なのは、単に「美味しそうなカレー」と指示するのではなく、五感を刺激する具体的な要素を盛り込むことです。

ユーザー

五感、ですか?

AI

はい。例えば、
温かさを表す「湯気」、色彩を表す「色鮮やかな野菜」、香りを表す「スパイスの香り」、質感を伝える「ゴロゴロとした具材」、そして「自然光」による照明などです。

これらの要素を組み合わせることで、AIはより豊かなイメージを生成しやすくなります。

AI

これらの要素を盛り込んだプロンプトをいくつか提案します。

プロンプト例

  • 例1
    「湯気が立ち上る温かいカレーライスのクローズアップ、色鮮やかな野菜がゴロゴロと入り、スパイスの香りが漂うかのような臨場感。器は素朴な手作りの陶器で、木製のスプーンが添えられている。自然光が優しく差し込み、料理全体を照らしている。」
  • 例2
    「深いコクと旨味が凝縮された、とろとろのルーが輝くカレーライス。彩り豊かな具材がルーの中に美しく配置され、ご飯はふっくらと炊き上がっている。プロのフードスタイリングによる完璧な構図とライティング。」

ユーザー

すごい!
こうして見ると、たった数行で料理のストーリーや雰囲気が伝わってきますね。
単語一つひとつが、AIに具体的なイメージを伝えているのが分かります。

AI

その通りです。
この段階で、私たちは「プロンプトの具体性が、画像のクオリティを左右する」という最初のヒントを得ました。
AIは単なる「カレー」ではなく、「五感に訴えかける美味しそうなカレー」を想像し、生成しようと試みるのです。


第2章:プロンプトの深化──特定の料理名とネガティブプロンプトの力

ユーザー

実はこの料理、ガンボスープなんです。
その情報も加えたら、もっと良くなりますか?

AI

素晴らしいご提案です!
このステップは、AI画像生成において非常に重要です。

料理名などの特定の固有名詞を加えることで、AIはより専門的かつ詳細な情報を引き出し、プロンプトを深化させることができます。
ガンボスープは、濃厚なルーや特定の具材が特徴ですから、それを強調してみましょう。

AI

ガンボスープに特化したプロンプトを作成しました。

ポジティブプロンプト(ガンボスープ版)

A steaming bowl of authentic Louisiana gumbo soup, rich and dark roux, glossy sheen, filled with succulent chicken and spicy andouille sausage slices, vibrant okra and bell peppers. A perfect scoop of fluffy white rice in the center, garnished with fresh green onions and parsley. Close-up shot, appetizing food photography, warm and inviting atmosphere, soft lighting, sharp focus on the food, realistic, highly detailed, cinematic quality, bokeh background.

ネガティブプロンプト(除外したい要素)

blurry, out of focus, low resolution, dull colors, bad lighting, unappetizing, fake, plastic, messy, dirty plate, no steam, flat, chaotic background, ugly.


このプロンプトには、ガンボスープの特徴である「rich and dark roux (濃厚で黒いルー)」「andouille sausage (アンドゥイユソーセージ)」「okra (オクラ)」といった固有名詞が盛り込まれています。

さらに「glossy sheen (艶やかな光沢)」「succulent (ジューシーな)」「vibrant (鮮やかな)」といった形容詞が、具材の美味しさを引き立てています。

ユーザー

「濃厚で黒いルー」とか「アンドゥイユソーセージ」とか、めちゃくちゃ具体的ですね!
これなら、ただのカレーではなく、本物のガンボスープに見えそうです。

AI

はい。
そしてもう一つ、重要な要素が「ネガティブプロンプト」です。

ユーザー

「不味そう」「くすんだ色」「偽物っぽい」…
生成してほしくない要素を明確に指示するんですね!

AI

その通りです。
AIは指示された内容だけでなく、指示されていない余計な要素も生成してしまうことがあります。
それを未然に防ぐのがネガティブプロンプトの役割です。

特に「unappetizing(食欲をそそらない)」や「dull colors(くすんだ色)」「fake(偽物っぽい)」といった、生成してほしくない要素を明示することで、より理想的な画像に近づきます。


具体性と排除」という二つの強力な武器を手に入れました。

💡 ポイント 💡

  • 具体性が命
    料理名だけでなく、その料理の特徴的な具材や調理法、食感などを具体的に描写する。
  • 五感を刺激する言葉
    「ジューシー」「カリカリ」「芳醇な香り」など、食べる人が感じるであろう感覚をプロンプトに盛り込む。
  • ネガティブプロンプトの活用
    生成してほしくない要素を明確に指示し、失敗作を減らす。



第3章:AI画像生成の奥義──「テカリ」と「湯気」で料理に魔法をかける

ユーザー

これまで得た知識を活かして、もっと汎用的に使えるプロンプトが欲しいです。
どんな料理にも共通で使える、特別なテクニックはありませんか?

AI

あります。
プロの料理写真を見ると、必ずと言っていいほど「テカリ」と「湯気」が写っています。
これらは、料理の新鮮さ、温かさ、そして食欲をそそるシズル感を表現する上で不可欠な要素です。

AI

特定の料理名を使わずに、この「特殊効果」を出すことに特化したプロンプトを作成しました。


どんな料理にも共通して使えるプロンプト「テカリ」と「湯気」強調版

ポジティブプロンプト

Glistening and steaming food, professional food photography, cinematic lighting, shallow depth of field, sharp focus, vibrant and rich colors, highly detailed, realistic.

ネガティブプロンプト

flat, blurry, dull, matte, no steam, no shine, low resolution, unappetizing.

このプロンプトのポイント

  • Glistening(輝く、光る)
    料理の表面に光沢やテカリを与えるためのキーワードです。油やソース、水分が光を反射している様子を表現します。
  • steaming(湯気が立つ)
    出来立ての温かさを視覚的に伝えるためのキーワードです。特に、温かい料理であることを強調したいときに効果的です。
  • professional food photography(プロのフード写真)、cinematic lighting(映画のようなライティング)
    これらを追加することで、テカリや湯気がよりドラマチックで魅力的に見えるようになります。
  • shallow depth of field(浅い被写界深度)、sharp focus(シャープな焦点)
    料理にピントを合わせ、背景をボカすことで、主役である料理を際立たせ、テカリと湯気に視線を集めます。


これらの言葉は特定の料理に限定されないため、パスタ、カレー、スープ、ステーキなど、どんな温かい料理にも応用できます。

AI

このプロンプトの核となるのは、ズバリ「Glistening(輝く、光る)」と「Steaming(湯気が立つ)」の二つの単語です。
これらを加えるだけで、AIは料理の表面に油分や水分が反射する様子、そして温かい料理から立ち上る湯気を、見事に表現しようと試みます。

ユーザー

2つの単語だけで、どんな料理でも「出来立て感」が出せるんですね!

AI

そうです。
そしてさらに、「professional food photography(プロのフード写真)」や「cinematic lighting(映画のようなライティング)」といった指示を加えることで、テカリと湯気がよりドラマチックかつ魅力的に写るようになります。
AIは、単なる単語の羅列ではなく、その単語が持つ「プロの技術」や「特殊な雰囲気」までをも理解しようとします。

ユーザー

まるで、AIにプロのカメラマンの技術を指示しているみたいですね。
汎用的な指示の中に専門用語を入れることで、画像のクオリティが格段に向上するというのが、とても重要な学びです。

💡 ポイント 💡

  • キーとなる形容詞の力
    「Glistening」と「Steaming」は、料理の魅力を引き出す魔法の言葉。
  • プロの技をAIに指示
    ライティングや撮影技術に関する専門用語を使うことで、画像のクオリティが格段に向上する。
  • 「No steam」「No shine」で徹底排除
    ネガティブプロンプトで、逆の要素を確実に排除する。


第4章:AI画像生成で「不味そう」が「超美味しそう」に!究極の料理プロンプト

AI

これまでの対話を通じて、どんな料理の画像でも美味しそうに見せるための「究極の汎用プロンプトツール」を完成させることができました。
これは、特定の料理名に縛られず、様々な料理に応用できる強力な武器となるでしょう。

AI

まず、これがどんな料理にも使える「黄金のプロンプト」です。

1. 【基本の黄金プロンプト】どんな料理にもまずこれをコピペ!

まず、どんな料理にも共通して使える、魔法の呪文「黄金プロンプト」をコピーしてください。
これは、あなたの料理画像をプロ級の美味しさに引き上げるための土台となります。

ポジティブプロンプト (必ず入れる呪文)

Appetizing food photography, highly detailed, realistic, cinematic lighting, vibrant and rich colors, warm and inviting atmosphere, sharp focus on the dish, shallow depth of field.

ネガティブプロンプト (除外したい呪文)

blurry, low resolution, unappetizing, dull colors, bad lighting, out of focus, messy, ugly, flat, fake food.

この「黄金プロンプト」は、AIが「美味しそう」と認識するための核となる要素で構成されています。

この「黄金プロンプト」が効く理由

  • Appetizing food photography (食欲をそそるフード写真)
    AIに「究極の美味しさ」というゴールを明確に伝えます。この一言があるかないかで、生成される画像の方向性が大きく変わります。
  • highly detailed, realistic (非常に高精細、リアルな)
    食材の質感や調理の細部までを鮮明に描写させ、まるで目の前にあるかのような臨場感を生み出します。
  • cinematic lighting (映画のようなライティング)
    プロのスタジオで撮影されたかのような、ドラマチックで魅力的な光の演出を指示します。影の入り方やハイライトの輝きが、料理を立体的に際立たせます。
  • vibrant and rich colors (鮮やかで豊かな色彩)
    食材本来の色を最大限に引き出し、料理全体の見た目を華やかにします。色褪せた料理は食欲をそそりませんから、この指示は非常に重要です。
  • warm and inviting atmosphere (温かく魅力的な雰囲気)
    料理が置かれているテーブルや背景まで含め、心地よく、食欲を刺激する空間全体を演出します。
  • sharp focus on the dish, shallow depth of field (料理にシャープに焦点、浅い被写界深度)
    料理にしっかりピントを合わせ、背景を美しくボカすことで、主役である料理を際立たせ、プロのカメラマンが撮ったような奥行きと立体感を生み出します。

ユーザー

すごくシンプルですが、これまで学んだ要素が全部入っていますね!
「Appetizing food photography」が、AIにゴールを明確に伝えるキーワードなんですね。

AI

はい。
そして、この基本プロンプトに加えて、料理の個性を引き出す「魔法の調味料」となるキーワード集があります。

2. 【魔法の調味料】料理の魅力をさらに引き出すキーワード集

基本の「黄金プロンプト」だけでも十分素晴らしい画像が生成されますが、さらに料理の個性を引き出したいときは、以下の「魔法の調味料」となるキーワードをポジティブプロンプトに追加してみてください。


a. 湯気と温度感で「出来立て」を演出!

「熱々」の料理は、それだけで食欲をそそります。
湯気や温かさを視覚的に表現するキーワードを追加しましょう。

  • Steaming: 湯気が立ち上る様子を表現します。
  • Steam rising from the dish: より具体的に「料理から湯気が立ち上る」と指示できます。
  • Hot: シンプルに料理が熱いことを伝えます。
  • Freshly cooked/prepared: 「出来立ての」「調理したばかりの」という新鮮さを強調します。
  • Warm and comforting: 温かくて心が和むような雰囲気。
b. テカリ、光沢、シズル感で「ジューシー」を表現!

肉汁やソースの輝き、揚げ物のカリカリ感など、五感を刺激するシズル感は料理の美味しさを何倍にも高めます。

  • Glistening: 油や水分が光を反射して輝いている様子を表します。
  • Glossy sheen: ソースや表面の「つややかな光沢」を強調します。
  • Juicy: 肉料理などで「ジューシーさ」を表現したいときに。
  • Crispy: フライドチキンや揚げ物など、「カリカリとした食感」を出したいときに。
  • Perfectly seared: ステーキなど、「完璧に焼き色がついた」状態を指示します。
  • Sizzling: 鉄板料理など、「ジュージューと音を立てて焼ける」様子を表します。
  • Dripping sauce/juice: ソースや肉汁が「滴り落ちる」瞬間を捉えたいときに。
  • Mouth-watering: 「食欲をそそる」という意味で、AIに美味しさの基準をさらに明確に伝えます。
c. 具材の描写と盛り付けで「彩り」と「美しさ」を追求!

料理の具材や盛り付けの美しさも、美味しさを伝える上で非常に重要です。

  • Vibrant vegetables: 「鮮やかな野菜」で彩りを豊かに。
  • Succulent meat/seafood: 「ジューシーな肉/魚介」で具材の魅力を伝えます。
  • Beautifully garnished: 「美しく飾り付けられた」で、プロの盛り付けを指示。
  • Artfully arranged: 「芸術的に配置された」で、見た目の美しさを追求。
  • On a pristine white plate: 「真っ白な皿の上で」のように、器を指定して料理を引き立てます。
  • Top-down view: 料理全体を俯瞰で美しく見せる構図。
  • Close-up shot: 食材のディテールに迫るクローズアップ。


3. 【実践編】あなたもプロ級の料理画像を生成しよう!

使い方は非常にシンプルです。

  1.  【基本の黄金プロンプト】ポジティブプロンプトネガティブプロンプトをAI画像生成ツールに入力します。
  2. 次に、生成したい料理のイメージに合わせて、上記で紹介した「魔法の調味料」キーワードをポジティブプロンプトに追加します。

ユーザー

例えば、「熱々でジューシーなハンバーグ」なら…「黄金プロンプト」に加えて、Glistening and steaming hamburger steak, juicy pattyなどを追加すればいいんですね!

AI

その通りです。
このツールを使えば、もう料理名に悩む必要はありません。

例:熱々でジューシーなハンバーグステーキを生成したい場合

Appetizing food photography, highly detailed, realistic, cinematic lighting, vibrant and rich colors, warm and inviting atmosphere, sharp focus on the dish, shallow depth of field,

Glistening and steaming hamburger steak, juicy patty, perfectly seared, with steam rising, sizzling on a cast iron pan, melted cheese.


ネガティブプロンプトは変更せず、そのまま使用します。

さあ、このプロンプトを使ってAIに画像を生成させてみてください!
きっと、あなたが驚くような、美味しそうな料理画像が目の前に現れるはずです。


4. サンプラーとモデルについて

AI画像生成モデルには、様々な種類があり、それぞれのモデルやサンプラーによって得意な表現や画像生成の傾向が異なります。

  • モデル
    特定のモデル名を挙げることはできませんが、Stable Diffusionなど、フードフォトグラフィーに特化した「Food」や「Realistic」系のモデルは、よりリアルで美味しそうな画像を生成するのに適しています。
  • サンプラー
    「Euler a」や「DPM++ SDE Karras」、「DPM++ 2M Karras」などが一般的に広く使われています。
    これらのサンプラーは、画像生成の安定性と品質に定評があります。

ご使用のAI画像生成サービスやソフトウェアによって、利用できるモデルやサンプラーが異なりますので、それぞれのプラットフォームで推奨されているものを試してみるのがおすすめです。



第5章:AI画像生成の未来と料理プロンプトの可能性

AI技術の進化は目覚ましく、プロンプトの書き方一つで、生成される画像のクオリティは劇的に向上します。
今回ご紹介した「究極の料理プロンプト」は、その可能性をほんの一部示したに過ぎません。

  • 五感を刺激する詳細な描写
    今後、AIはさらに高度な指示を理解できるようになり、味覚、嗅覚、聴覚までをも想像させるような画像が生成できるようになるかもしれません。
  • ストーリー性のある画像
    単なる料理の写真ではなく、「家族団らんの食卓」や「シェフが腕を振るう瞬間」など、料理が持つストーリーまでを表現できるようになるでしょう。
  • パーソナライズされた料理
    個人の好みや健康状態に合わせた、オーダーメイドの料理画像をAIが提案する未来もそう遠くないかもしれません。

AI画像生成は、単なるビジュアル作成ツールではなく、私たちの食文化やクリエイティブな表現に新たな地平を切り開く可能性を秘めています。



生成事例

以下は、上記のプロンプトで実際に生成された作例です。
全て上記に示した同じ条件のもと作成しています。


使用モデル:
SDXL / cyberrealisticXL_v60.safetensors

「黄金プロンプト」なしで生成「黄金プロンプト」ありで生成

冷たいアイスや寿司、氷の上の生牡蠣にも適用可能です。

「黄金プロンプト」なしで生成「黄金プロンプト」ありで生成



まとめ

今回の挑戦を通して、私たちはAIと人間の「共創」の可能性を強く感じました。
「不味そうな料理画像を何とかしたい」という素朴な問いかけから始まり、試行錯誤を繰り返す中で、汎用性の高いプロンプトツールが生まれました。

AIは強力なツールですが、それをどう使いこなすかは、人間の創造力と探求心にかかっています。
私たちが共に作ったプロンプトは、その素晴らしい一例です。

3つのコツ

  1. 基本の「黄金プロンプト」で土台を作る
  2. 「魔法の調味料」のキーワードで個性を出す
  3. 「テカリ」と「湯気」で料理に命を吹き込む


これらの知識とツールがあれば、あなたも今日からAIフードフォトグラファーとして、SNSで注目を集めるような魅力的な料理画像を次々と生み出せるはずです。

ぜひ、様々な料理でこのプロンプトツールを試してみてください。
そして、あなたの創造力を存分に発揮して、AI画像生成の新たな可能性を探求していきましょう!