はじめに

AI画像生成に興味はあるけど、なかなか思い通りの画像が作れなくて困っていませんか?
特に「現実にはありえないシチュエーション」といった、少し変わった画像を生成しようとすると、AIがうまく応えてくれないことがありますよね。

そんな悩みを解決するために、今回はAI画像生成のプロンプト(呪文)作成術を、「真夏のビーチに雪を降らせる」をテーマに分かりやすく解説します!

私たちが使っている「CyberRealistic XL」のようなリアル系モデルは、現実の常識を優先しがちです。
しかし、少しの工夫で、その「常識の壁」を打ち破り、真夏に雪を降らせるような特殊効果を自由自在に操れるようになります。

この記事では、初心者でも簡単にできる特殊効果の裏技をご紹介します。

さあ、AI画像生成の新しい扉を開きましょう!


第1章:AIが言うことを聞いてくれない!真夏の雪景色の壁

ユーザー

ちょっと助けてほしいことがあるんです。
実は、AI画像生成で「真夏のビーチに雪が降っている画像」を作ろうとしているんですけど、全然うまくいかないんです。

AI

なるほど、面白いアイデアですね!具体的には、どのようなプロンプトを入力しましたか?

ユーザー

「ワイキキビーチ、たくさんの人、雪、太陽が降り注ぐビーチ」みたいな感じで、色々試したんですけど…

雪が降るどころか、全然冬の雰囲気にならないんです。

リアル系AIモデルの「常識」の壁

AI

なるほど。それはAI画像生成モデルの「癖」が原因かもしれません。
特に CyberRealistic XL のような、写実的な画像を生成することに特化したモデルを使っていませんか?

ユーザー

そうです!まさにそのモデルです。どうしてでしょうか?

AI

多くのAIモデルは、現実世界にある膨大な量の画像データを学習しています。

そのデータの中には、「ハワイのワイキキビーチでは雪は降らない」という常識が組み込まれているんです。
ですから、「ワイキキビーチ」と「雪」という、現実世界ではあり得ないキーワードを同時に与えると、AIは「この指示は矛盾しているな…」と判断します。

AI

そして、リアリズムを追求するモデルは、より現実的な「ワイキキビーチ(=雪が降らない、夏)」のほうを優先し、「雪」の指示を意図的に無視してしまう可能性が高いんです。

これが、単純に「snow」と入れても雪が降らない理由です。

ユーザー

なるほど!AIにも「常識」があるんですね。
てっきり、指示した通りに何でも作ってくれるものだと思っていました。

AI

そうなんです。特にリアリズムを追求するモデルほど、この傾向は強くなります。
AIは、プロンプトに「雪」と入れても、意図的にその指示を無視してしまう可能性があるのです。

しかし、この壁を乗り越える方法がありますよ!


第2章:試行錯誤の末に見つけた「雪を降らせる」ための3つの裏技

AI

そんなAIの「常識」を打ち破って、意図的に非現実的な画像を生成させるための方法があります。

私もたくさんのプロンプトを試して、失敗を繰り返す中で、AIに「雪」を最優先させるための3つの重要なポイントを見つけ出しました。

ユーザー

ぜひ教えてください!  

AI

画像生成で特殊効果を出すためのキーポイントは3つです。

1. 矛盾するキーワードを徹底的に排除する

2.「雪」を最優先させるプロンプトの調整

3. ネガティブプロンプトを最大限に活用する

ユーザー

なんとなくは分かりますけど、具体的にはどうすればいいんですか?


第3章:プロンプト調整の具体的なテクニック

AI

では、一つずつ詳しく見ていきましょう。
AIを「説得」するための実践的なテクニックです。 

コツ1.矛盾するキーワードを徹底的に排除する

AI

先ほど「ワイキキビーチ」や「太陽が降り注ぐビーチ」というキーワードを使いましたよね?これらは、AIにとっては「夏」や「晴天」を連想させる非常に強いキーワードです。

もし「雪」を降らせたい場合は、AIが混乱する原因なってしまうので、思い切ってポジティブプロンプトからこれらの夏の情景を連想させるキーワードを完全に削除します。

ユーザー

え、そんなに大胆に…?
「夏のビーチに雪を降らせる」というイメージなのに、ビーチという言葉を消したら、全然違うものができちゃいませんか?

AI

いい質問ですね。確かにその通りです。
だからこそ、次に説明する「AIに雪を最優先させるためのテクニック」が重要になるんです。

AIが背景の情報を補完する際に、「夏」の情報を完全に消しておくことで、次に加える「雪」の指示がストレートに反映されやすくなります。

コツ2. 「雪」を最優先させるプロンプトの調整

AI

AIはプロンプトに入っているキーワードのバランスをとって画像を生成します。

なので、そのバランスを意図的に崩して、特定のキーワードをAIに強く意識させる必要があるんです。

🔑 キーワードの強調(重み付け)

「雪」を意味する snowfall というキーワードに、(dramatic snowfall:1.4) のように、数値を付けてみてください。

この数値は「重み」や「強調」を表していて、数字が大きいほど、AIはそのキーワードを優先するようになります。

🔑 関連キーワードの追加

さらに、 (winter atmosphere:1.3) のように「冬の雰囲気」を表す関連キーワードも強調して加えると、AIはさらに「冬の情景」を強く意識するようになります。

ユーザー

すごい!そんな機能があったんですね。知りませんでした!

コツ3.ネガティブプロンプトを最大限に活用する

AI

最後のポイントは、ネガティブプロンプトを最大限に活用することです。

ネガティブプロンプトは、AIに「これは絶対に描かないで!」と伝えるためのキーワードリストです。
これは非現実的な画像を生成する上で最も重要な要素の一つです。

AI

今回の「真夏の雪景色」の例でいうと、AIが勝手に「夏」を連想しないように、夏のキーワードを徹底的にネガティブプロンプトに入れます

ユーザー

どんなキーワードを入れたらいいのでしょうか?

AI

例えば、summer、hot weather、clear sky、sunny、beach、ocean といった、夏や晴天を連想させるキーワードをどんどん追加していきましょう。
これにより、AIはこれらの要素を意識的に避けて画像を生成しようとします。

ユーザー

ポジティブプロンプトから削除するだけでなく、ネガティブプロンプトでも「夏」を否定するんですね。
なんだかプログラミングみたいで面白い!

AI

これらの対策を講じることで、AIは「雪」を降らせることを最優先し、望んでいた非現実的な情景を生成できるはずです。


<雪を最優先する (dramatic snowfall:1.4)を入れ、「夏・ビーチ」のキーワードを削除した例>


第4章:魔法のプロンプトと設定を公開!

AI

これまでのコツを全て反映させたプロンプトと、おすすめの設定例をご紹介します。

ユーザー

お願いします!

❄️ 特殊効果:どんな場所にも雪を降らせるための「魔法のプロンプト」と設定

ポジティブプロンプト (描いてほしいもの)
キーワード説明役割
(masterpiece, best quality:1.2), highres画像の品質を上げる基本的な呪文。品質保証
(dramatic snowfall:1.4)雪を最優先させるための強力な強調。雪の量やドラマ性を指定します。最重要指示
individual snowflakes, blurry snowflakes in the foreground個々の雪の粒や、手前にぼけた雪を入れることで、写真のような奥行きを出す指示。特殊効果のディテール
a deserted street with a lone street lamp, cinematic lighting, volumetric lighting, god rays, winter atmosphere冬の雰囲気や光の演出を強調することで、雪景色としてのリアリティを高める。雰囲気の強調
sharp focus, 8k, photorealistic写真のようなリアルな仕上がりを要求。リアリズムの追求

プロンプト全文:

**(masterpiece, best quality:1.2), highres, (dramatic snowfall:1.4) , individual snowflakes , blurry snowflakes in the foreground , a deserted street with a lone street lamp, cinematic lighting, volumetric lighting, god rays, winter atmosphere , sharp focus , 8k , photorealistic**

ネガティブプロンプト (描いてほしくないもの)
キーワード説明役割
low quality, worst quality, text, watermark, signature, bad anatomy, deformed, blurry, ugly, jpeg artifacts, extra limbs, bad lighting画像の破綻や、一般的な低品質の原因となる要素の排除。一般的な低品質対策
sunny, clear sky, summer, hot weather, no snow夏や晴天といった「雪」と矛盾する要素を徹底的に否定
AIが常識を優先しないように強く指示します。
矛盾要素の排除

プロンプト全文:

**low quality, worst quality, text, watermark, signature, bad anatomy, deformed, blurry, ugly, jpeg artifacts, extra limbs, bad lighting, sunny, clear sky, summer, hot weather, no snow**

Automatic1111の設定例
設定項目理由・効果
モデルCyberRealistic XL写実的な描写に特化したモデルを選択。
サンプラーDPM++ SDE Karras高速かつ高品質な結果が得られやすいサンプラーを選択。
ステップ数2525ステップ程度で十分な品質に達するため。
CFG Scale6プロンプトの指示に従いつつも、破綻しにくいバランスの取れた値。
解像度1024x1024XLモデルの標準的な高解像度。
VAEなし(None) モデルに内蔵されているVAEを使用するため、別途指定はしない。

AI

これらのプロンプトと設定を使えば、AIは「雪を降らせる」という指示を最も重要なタスクと認識し、夏であっても、見事に雪景色を描き出してくれます。

ユーザー

すごい…!これなら本当にできそうです!
なんだか、AIを「説得」するみたいで面白いですね。

AI

その通りです。AI画像生成は、プロンプトという「言葉」でAIと対話するようなものです。
今回の方法を応用すれば、雪だけでなく、雨や雷、花吹雪など、様々な特殊効果も思い通りに表現できるようになりますよ。

ユーザー

AIとの対話、奥が深くて面白い!本当にありがとうございました!早速試してみます!


🖼️このプロンプトで生成された作例

この特殊効果プロンプトは、現実の常識を打ち破るユニークな画像を生成します。
以下は実際に生成された作例です。

1. 夏の暑そうなトウモロコシ畑に雪を降らせる

2. 夏の暑い日差しの中でサマーキャンプを楽しむ子供たちの画像に雪を降らせる

3. 夏にキャンプファイヤーをしている様子に雪を降らせる

4. 地中海の晴れたモナコの街並み

5. 晴れたマルタ島の街並み

6. サントリーニ島のビーチの画像


このプロンプトでは、AIが雪を無視できないように、『 dramatic snowfall 』を最も強いキーワードとしています。
これでもし雪が降らない場合は、他のキーワードを削除して、よりシンプルにしてみてください。


まとめ


いかがでしたでしょうか?

AI画像生成は、プロンプトのほんの少しの工夫で、表現の幅がぐっと広がります。

リアリズムを追求するモデルの「常識の壁」を乗り越えるには、キーワードの強調矛盾する要素の徹底的な排除(特にネガティブプロンプトでの否定)が鍵となります。

今回ご紹介した「真夏に雪を降らせる」裏技は、他の特殊効果にも応用可能です。

ぜひ、皆さんもこれらのコツを試して、AIとの対話を楽しみながら、自分だけの特別な一枚を生成してみてくださいね。


AI画像生成に関するさらに詳しい情報
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